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ICT教材について

ナリカではこれまでの実験をそのままICT教材に置き換えるのではなく、これまでの実験に組み合わせることでより生徒へのより深い学びを実現できるのではないかと考えています。

例えば、「物体の運動」の実験について一つの例をご紹介いたします。

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先生の声

共立女子中学高等学校 桑子 研先生

6年前に日本の国際バカロレア校(IB高)を見学し、高校生がセンサー機器やグラフ電卓を使いこなして、自ら実験を行っていることに衝撃を受けました。その後、IBの物理の教科書を研究する中で、センサー機器が実験ページの中で普通に登場していることを知り、まずはナリカ製のイージーセンスとセンサーを1セット購入しました。使い方に関する研究する中で、その活用の幅に感動しました。それから6年後の現在は、センサー機器が班に1つあり、演示実験や生徒実験で毎週のように活用しています。
 センサー機器が革新的なところは、今まで目には見えなかった力・音・電気などを量として記録して、グラフにし可視化できることにあり、それが生徒に新たな気付きを与える点にあります。私の好きな実験の1つに電流センサーをコイルにつないで、コイルの上方から棒磁石を落として、コイルの中心部を通過させる、その過程の電流を測定するものがあります。磁石の動きとともにどのように電流が流れたのかを捉えることはセンサーなしではできません。ほぼリアルタイムでI-tグラフができあがっていきます。このグラフを見ると、コイルの中心部を通る前と通った後で電流の山と谷がそれぞれ記録されます。このグラフの形も不思議ですが、山と谷のピークを比べると、コイルを通った後のほうが最大値はわずかに大きくなることに気が付きます。生徒はこのことから「磁極の大きさがNとSで異なるのではないか?ひっくり返して落とすとどうなるか?」、「山と谷の面積はどうなっているか?」など、生徒の創造性を引き出し、生徒同士で自然に相談がはじまり、次の実験の提案をしてくることもあります。私達が日々やりたかった、言葉で教えるのではなく実験から生徒が自ら学ぶスイッチになります。
 この他にも私がお気に入りの実験は、単振動時に距離センサーと力センサーを使ったF-tグラフとx-tグラフの比較、うなりの様子や電気振動など小さな時間で起こる現象を捉えることがあります。もちろん、すべての実験をセンサーで行えば良いということではありません。今までの方法のほうが、生徒が自ら手を動かして学ぶことができるものも多くあります。センサーならではのその他のメリットとして伝えたいのは、短時間で実験の測定回数を増やしてより信頼性の高いデータを得る助けになったり、測定後に測定データを生徒が持ち帰り、その分析することができることにあります(Google Classroom等の学習SNS等を使えば、生徒が作ったグラフの回収や採点も完結でき、紙よりも手間も減ります)。
 「わかるけど、センサー機器は高いんでしょう?」という声が聞こえてきますが、確かに安くない道具ではありますが、まずはセンサー機器を1セット用意して演示実験で使ってみてください。教師自身がこれも測ってみたい!と楽しくなってきます。そして必要だと思えば数年をかけて購入をしていけば良いのではないでしょうか。