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自然科学写真シリーズ

写真:伊知地 国夫

 

2016年1~2月 ダイコンの葉柄の断面


2016年1~2月 ダイコンの葉柄の断面

ダイコンの頭についている葉の葉柄を、ミクロトームで薄く切って顕微鏡で観察すると不思議な光景が広がっていた。手を広げたように見える部分は根から吸い上げた水分や葉でできた養分を通す維管束で、そのまわりをとり囲む綱目のような形は葉柄をつくる細胞の断面だ。野菜は植物の根、茎、葉のつくりがよく観察できる材料だ。薄く切って顕微鏡で観察すると、興味深いつくりを観察することができる。暗視野照明で背景を暗くして散乱光で撮影した(印刷面倍率約130倍)。

 

2016年3~4月 発泡スチロール


2016年3~4月 発泡スチロール

薄く切った発泡スチロールを顕微鏡で撮影した。発泡スチロールはポリスチレン樹脂を文字通り発泡させてつくるので、泡のようなつくりになっているのがよくわかる。とても軽いのは、ほとんどが発泡時の気体でできているためだ。気体は泡状の小さな部屋にとじ込められているので大きな対流が起きにくく断熱性がとても高い。また衝撃力の吸収性能も高く、電気製品などの運搬時の梱包材としてもよく使われている(印刷面倍率約540倍)。

 

2016年5~6月 散水ノズルからの水流


22016年5~6月 散水ノズルからの水流

散水ノズルから出る水流の瞬間的な形を撮影した。ノズルの穴から出た水流はどこまでも線のようにつながっているのではなく、穴から出てすぐに表面張力によって小さな水滴にわかれていく。穴の大きさが同じ場合、水流の太さと速さが同じになるので、同じ位置で水滴にわかれていくようすがよくわかる。シャワー、じょうろ、ホースなどからでる水流もつながっているようにみえるが、瞬間写真を撮るとみな水滴になって落下しているのがわかる。

 

2016年7~8月 ヤブガラシの花


2016年7~8月 ヤブガラシの花

全国に分布するブドウ科のつる性植物で、林縁、都会など様々なところで他のものに巻きついて繁茂し、初夏〜夏にかけて4〜5mmの橙色の小さな花をつける(右上)。藪を枯らしてしまう程の繁殖力を持つことが名前の由来とされる。花を拡大すると(左)、中心にめしベ、そのまわりに4本のおしべと下向きに反った薄緑色の花弁がある。めしべの元には蜜をためた円盤状の花托がある。撮影中も、ハチなど沢山の昆虫が蜜を吸いに花に訪れた(右下“ハバチの仲間”)。

 

2016年9~10月 身近な物の表面のようす


2016年9~10月 身近な物の表面のようす

身近な物の表面には、肉眼では凹凸や繊維のすじが見えるけれど、細かいところまではわからないというも のが多い。このような時は、ルーペや実体顕微鏡などで、5〜20倍程度の低い倍率で観察すると、全体のようすがよくわかって興味深い。左上:スポンジ(約19倍)。左下:和紙の袋(約38倍)。右上:CDの保護シート(約30倍)。右下:キッチン用水切り袋(約52倍、いずれも印刷面倍率)。先入観なく物の表面を拡大してみよう。思ってもみなかったつくりが見つかると思う。

 

2016年11~12月 シャボン玉の干渉色


2016年11~12月 シャボン玉の干渉色

膨らむにつれて刻々と色が変化をするシャボン玉は、いつみても面白いものだ。シャボン玉の液にはもともと色がないが、薄くなったシャボン膜の外側と内側で反射した光が干渉して虹色(干渉色)が生ずる。シャボン玉の虹色は、まわりに白いものがあるとそこからの光を反射してよく見えるので、写真は大きな発泡スチロール球の中にシャボン玉を入れて撮影した。まん中に見える黒い部分は、撮影のために球に穴をあけたところが写り込んだものだ。

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